子どもたちの未来を明るく照らす力強いメッセージを届けてくれた
対談やインタビューのゲストの方々です。
あがわ さわこ
エッセイスト・作家。慶應義塾大学卒業後、報道番組のキャスターを務めた後に渡米。帰国後、エッセイスト、小説家として活躍。『ああ言えばこう食う』(檀ふみとの共著)で講談社エッセイ賞、『ウメ子』(小学館 1999)で坪田譲治文学賞、『婚約のあとで』(新潮社 2008)で島清恋愛文学賞を受賞。その他の著書に『強父論』(文藝春秋 2016)『スープ・オペラ』(新潮社 2005)『うから はらから』(新潮社 2011)『ギョットちゃんの冒険』(スタジオジブリ編 大和書房 2008)『聞く力』(文春新書 2012)『叱られる力』(文春新書 2014)『話す力』(文春新書 2023)など多数。父は作家の阿川弘之。
ありもと やよい
写真家。1970年東京生まれ。大学卒業後、アリタリア航空で客室乗務員として勤務、乗客の勧めで写真を撮り始める。2003年に初個展「綯い交ぜ」開催、2006年よりフリーランスフォトグラファーとして本格的に活動を開始。雑誌、書籍、展覧会で作品を発表している。衣食住にまつわる文化背景の中にある美を写真に収めるべく世界を奔走している。写真集に「MAGICAL TRANSIT DAYS」(アートビートパブリッシャーズ)、「わたしの獣たち」(青幻舎)、「熊を彫る人」(小学館)がある。
うちだ まほろ
一般財団法人JR東日本文化創造財団 TAKANAWA GATEWAY CITY 文化創造棟準備室長。キュレーター、展示プロデューサー。日本科学未来館展示スーパーバイザー。デジタルアーカイブ研究、メディアアートキュレーターを経て、2002年より2020年まで、日本科学未来館に勤務。常設展ではシンボル展示『ジオ・コスモス』や『アンドロイドー人間って、なんだ?』『計算機と自然、計算機の自然』、企画展では『時間旅行展』『恋愛物語展』『チームラボ展』『GAME ON展』などを担当。大胆なアート&サイエンスのプロジェクトを推進する。2005~2006年には文化庁在外研修員として、米ニューヨーク近代美術館(MoMA)にも勤務。バービカンセンター、ミラノトリエンナーレ等、海外ミュージアムにも企画参加する。Barbican Centerゲストキュレーター、グッドデ ザイン賞審査委員等。2020年からJR東日本に勤務、現職に至る。
かとう みねこ
パティシエ。1975年東京都生まれ。外交官の両親に伴い小学校卒業後に日本を離れ、中学時代はイギリス、高校時代からイタリアで過ごす。大学卒業後、ヴォーグ・イタリアを経て、製菓の世界へ。ミラノのケーキショップを皮切りに、「ブルガリ・ホテルズ&リゾーツ」「イル・イオーゴ・ディ・アイモ・エ・ナディア」「アルマーニ・ノブ・ミラノ」「オステリア・フランチェス、カーナ」「エノテカ・ピンキオーリ」など名店で経験を積む。芸術に造詣が深く、香りの研究や、西洋薬草学にも精通している。2018年に帰国し「FARO」のシェフ・パティシエに就任。2022年、ゴ・エ・ミヨのベストパティシエ賞を受賞。2024年3月、アジアのベスト・ペイストリー・シェフ賞(Asia’s Best Pastry Chef)を受賞。
かどの えいこ
絵本作家。1935年東京・深川生まれ。1959年から2年間ブラジルに滞在。70年その体験をもとに描いた『ルイジンニョ少年 ブラジルをたずねて』でデビュー。85年代表作『魔女の宅急便』を刊行。国内でアニメ映画化、舞台化、実写化され、2016年からはロンドンで舞台化。2000年に紫綬褒章、14 年旭日小綬章受章。16 年『トンネルの森 1945』で産経児童出版文化賞ニッポン放送賞受賞。2018年、日本人で3人目となる国際アンデルセン賞作家賞を受賞。2023年、3歳から23歳まで過ごした江戸川区北小岩に「魔法の文学館(江戸川区角野栄子児童文学館)」が開館した。著作、翻訳書多数。
こいずみ ひであき
脳神経科学者・日立製作所名誉フェロー。1971年東京大学教養学部基礎科学科卒業、同年日立製作所計測器事業部入社。1976年東京大学に論文を提出し理学博士。2000年 基礎研究所所長、2003年 技師長、2004年 フェローを経て 2017年より現職。
「心と脳の科学」という新たなtransdisciplinary分野を提起し、道を拓いた研究者として世界に知られ、偏光ゼーマン原子吸光法の創出‧実用化による環境計測をはじめに、f-MRIや光トポグラフィー他による脳機能計測技術を通じて脳科学から「新人間学」「脳科学と教育」「進化教育学」など新しい学術分野の創成に寄与。
東京大学先端科学技術研究センター フェロー‧ボードメンバー、公益社団法人日本工学アカデミー( EAJ)上級副会長‧国際委員長、国際理工学アカデミー連合(CAETS)理事、中国工程院外国籍院士‧東南大学栄誉教授、米国‧欧州‧豪州などの各種研究機関や財団のボードを兼務/歴任。
幼児教育・育児の分野では、日本赤ちゃん学会創立副理事長、文部科学省/国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)「脳科学と教育」領域総括、Japan Children’s Study(すくすくコホート)研究統括、経済協力開発機構(OECD)「学習科学と脳研究」国際諮問委委員、文部科学省中央教育審議会教育課程部会委員、東京大学大学院教育学研究科・教育学部外部評価委員などを歴任。
東京大学客員教授・北海道大学教授(客員部門)・第55代日本分析化学会会長・内閣府日本学術会議(SCJ)連携会員や省庁の多くの審議会・有識者会議で構成員・主査など歴任。環境・医療などの分野で、多くの新原理を創出して社会実装した。大河内賞計3回、米国R&D100賞計2回受賞(IR100賞含む)他。近著に『アインシュタインの逆オメガ: 脳の進化から教育を考える(Evolutionary Pedagogy)』(パピルス賞受賞作品、文藝春秋社刊)。
ごか こういち
生態学者。1965年生まれ富山県出身。専門は生物多様性、保全生態学。京都大学大学院修士課程修了後、大手化学メーカーに勤務。在職中に京都大学で論文博士号(農学)を取得。1996年から、国立環境研究所に転じ、現在は、外来生物研究プロジェクト・リーダーを務める。東京大学、東京農工大学などでも非常勤講師を務める他、生物や環境に関する様々な番組の解説者としても活躍中。高校時代は登山部に所属。京都大学農学部に入学後もサークル活動として登山する傍ら、オフロードバイクにはまって日本一周をする。怪獣フィギュアのコレクション、CGで生き物の絵を見事に描くのが趣味。著書に『クワガタムシが語る生物多様性』(創美社)、『終わりなき侵略者との闘い~増え続ける外来生物~』(小学館)、『これからの時代を生き抜くための生物学入門』(辰巳出版)がある。 共著に『生態学からみた野生生物の保護と法律』(講談社)、『生態学入門』(東京化学同人)、『いきものがたり』(ダイヤモンド社)など多数。
くま けんご
建築家。1954年生。東京大学大学院建築学専攻修了。1990年隈研吾建築都市設計事務所設立。東京大学教授を経て、現在、東京大学特別教授・名誉教授。1964年東京オリンピック時に見た丹下健三の代々木屋内競技場に衝撃を受け、幼少期より建築家を目指す。大学では、原広司、内田祥哉に師事し、大学院時代に、アフリカのサハラ砂漠を横断し、集落の調査を行い、集落の美と力にめざめる。コロンビア大学客員研究員を経て、1990年、隈研吾建築都市設計事務所を設立。これまで20か国を超す国々で建築を設計し、日本建築学会賞、フィンランドより国際木の建築賞、イタリアより国際石の建築賞、他、国内外で様々な賞を受けている。その土地の環境、文化に溶け込む建築を目指し、ヒューマンスケールのやさしく、やわらかなデザインを提案している。コンクリートや鉄に代わる新しい素材の探求を通じて、工業化社会の後の建築のあり方を追求している。
すずき やすひろ
現代アーティスト、武蔵野美術大学教授、東京大学先端科学技術研究センター客員研究員。1979年静岡県浜松市生まれ。2001年東京造形大学デザイン学科卒。日常の見慣れた事象に新鮮な切り口を与える「見立て」によって、ものの見方や世界のとらえ方を問いかける作品を制作。公共空間でのコミッションワーク、大学の研究機関や企業とのコラボレーションにも取り組んでいる。代表作に、《まばたきの葉》(2003)、《ファスナーの船》(2004)、《空気の人》(2007)、など。2014年に水戸芸術館、2017年に箱根彫刻の森美術館にて個展を開催。瀬戸内国際芸術祭2010、第4回モスクワビエンナーレ(2011)出展。第1回ロンドン・デザイン・ビエンナーレ(2016)に日本代表として出展。2014毎日デザイン賞受賞。大地の芸術祭・越後妻2024・冬の企画展に参加。著書は作品集『まばたきとはばたき』『近所の地球』(青幻舎)、『Digital Public Art in Haneda Airport 空気の港 テクノロジー×空気で感じる新しい世界』(共著、美術出版社)、絵本『ぼくのにゃんた』『りんごとけんだま』(ブロンズ新社)『せんのはっけん』(福音館書店)。
たお さおり
写真家。1980 年東京都生まれ。2001年第18回写真ひとつぼ展グランプリ受賞。2007 年個展『 LAND of MAN 』、2013年個展『ビルに泳ぐ』、グループ展にも積極的に参加。雑誌、広告、CF、映画スチールなど多方面で活躍している。写真集に『通学路 東京都 田尾沙織』(PLANCTON 2010年)、『ビルに泳ぐ』(PLANCTON 2013年)、著書に『大丈夫。今日も生きている』(赤ちゃんとママ社 2020年)。
のぐち けん
アルピニスト。1973年アメリカ・ボストン生まれ。亜細亜大学国際関係学部卒業。1999年、エベレストの登頂に成功し7大陸最高峰の世界最年少登頂記録(当時)を25歳で樹立。富士山清掃活動をはじめ、シェルパ基金設立、被災地支援など、環境活動、慈善活動を多く行う。著書に『確かに生きる』(集英社)、『あきらめないこと、それが冒険だ』(学研プラス)など。
はば よしたか
BACH(バッハ)代表。ブックディレクター。1976年生まれ。人と本の距離を縮めるため、公共図書館や病院、学校、ホテル、オフィスなど様々な場所でライブラリーの制作をしている。安藤忠雄氏が設計・建築し、市に寄贈したこどものための図書文化施設「こども本の森 中之島」では、クリエイティブ・ディレクションを担当。「早稲田大学 国際文学館(村上春樹ライブラリー)」での選書・配架、札幌市図書・情報館の立ち上げや、ロンドン・サンパウロ・ロサンゼルスのJAPAN HOUSEなど。2023年京都に、私設図書室と喫茶「鈍考donkou/喫茶 芳 Kissa Fang」をオープン。
むらじ かおり
ギタリスト。1978年東京生まれ。3歳より父・村治昇の手ほどきを受け、10歳より福田進一に師事。小学校5年生にして全国コンクールで史上最年少優勝、1992年中学2年生の時にはブローウェル国際ギターコンクール、東京国際ギターコンクールで最年少優勝。翌年15歳でデビューCD『エスプレッシーヴォ』をリリース。94年日本フィルハーモニー交響楽団と共演、協奏曲デビューを果たす。95年イタリア国立放送交響楽団の日本ツアーにソリストとして同行後、翌年にはイタリア本拠地トリノでの同楽団定期演奏会に招かれ、その模様がヨーロッパ全土に放送され好評を博す。99年には、『アランフエス協奏曲』の作曲者ホアキン・ロドリーゴの前で、マエストロの作品を演奏する機会を得る。 10代後半からのフランス留学帰国後、積極的なソロ活動を展開。ビクターエンタテインメントから CD『カヴァティーナ』など9タイトル、DVD『コントラステス』をリリース。国内活動はもとより、韓国では2000年の初リサイタル後も定期的に演奏活動を行い、中国やベトナムなどアジア諸国にも活動の場を広げ、NHK交響楽団ほか国内主要オーケストラ及び欧州のオーケストラとの共演を多数重ねている。2003年英国の名門クラシック・レーベル DECCAと日本人としては初の長期専属契約を結ぶ。移籍第一弾アルバム『トランスフォーメーション』は、第19回日本ゴールドディスク大賞クラシック・アルバム・オブ・ザ・イヤー〈洋楽〉を受賞。これまでに DECCAよりCD14枚、DVD2枚をリリース。2021年12月には7年振りのベストアルバム『ミュージック・ギフト・トゥ』をリリースした。2015年4月NHK- BSプレミアム『祈りと絆の島にて 村治佳織 長崎・五島の教会を行く』に出演。『ふしぎな岬の物語』(2014)でメインテーマ曲を演奏、吉永小百合主演映画『いのちの停車場』(2021)ではエンディング・テーマを作曲した。
もりた いづみ
一般財団法人C.W.ニコル・アファンの森財団理事長。1956年生まれ千葉県出身。1984年テレビ番組制作およびタレントのマネージメントを手がける㈱サンオフィスに入社。CWニコルを担当し、マネージメント業務やテレビ番組の企画などを行う。同氏と一緒に北極やアフリカなどでキャンプ生活を体験。また、バブル経済による自然破壊の深刻さを憂いて環境保護活動にも積極的に参加する。2008年サンオフィスから独立し、㈱C.W.ニコルオフィスを設立。代表取締役社長に就任。2020年一般社団法人C.W.ニコル・アファンの森財団の理事長に就任。
Mari Yamazaki
漫画家、文筆家、東京造形大学客員教授。1967年東京生まれ。フィレンツェの国立アカデミア美術学院で美術史・油絵を専攻。イタリア人比較文化研究者との結婚を機に、エジプト、シリア、ポルトガル、アメリカで暮らし、現在はイタリアと日本に拠点を置く。1997年より漫画家として活動。2010年『テルマエ・ロマエ』で第3回マンガ大賞、第14回手塚治虫文化賞短編賞を受賞。平成27年度芸術選奨文部科学大臣賞受賞。平成29年イタリア共和国星勲章コメンダトーレ綬章。著書に『とらわれない生き方 母として』(KADOKAWA)、『ヴィオラ母さん』(文春新書)、『プリニウス』(とり・みき氏との共著/新潮社)、『オリンピア・キュクロス』(集英社)、『ヤマザキマリ対談集 Diálogos』(集英社)、『ムスコ物語』(幻冬舎)など多数。趣味は、昆虫採集・飼育、南米文学と南米音楽、温泉巡り。
Robert Campbell
日本文学研究者。早稲田大学特命教授。早稲田大学国際文学館(村上春樹ライブラリー)顧問。国文学研究資料館前館長。ニューヨーク市生まれ。カリフォルニア大学バークレー校卒業(B.A. 1981年)。ハーバード大学大学院東アジア言語文化学科博士課程修了、文学博士(M.A. 1984, Ph.D. 1992年)。1985年に九州大学文学部研究生として来日。同学部専任講師(1987年、国語国文学研究室)、国立・国文学研究資料館助教授(1995年)を経て、2000年に東京大学大学院総合文化研究科助教授に就任(比較文学比較文化コース〔大学院〕、学際日本文化論〔教養学部後期課程〕、国文・漢文学部会(同学部前期課程)担当)。2007から同研究科教授。2017年4月に国文学研究資料館館長就任。2021年4月から現職。近世・近代日本文学が専門で、とくに19世紀(江戸後期~明治前半)の漢文学と、それに繋がる文芸ジャンル、芸術、メディア、思想などに関心を寄せている。テレビでMCやニュース・コメンテーター等をつとめる一方、新聞雑誌連載、書評、ラジオ番組企画・出演など、さまざまなメディアで活躍中。